鉄筋継手Q&A
ガス圧接継手について
❷ ガス圧接継手の原理
鉄筋のガス圧接は、接合端面を突き合せて、圧力を加えながら、接合部を酸素・アセチレン炎で1200℃~1300℃に加熱し、接合端面を溶かすことなく赤熱状態でふくらみを作り接合する工法です。
突き合せた両端面の原子が接合面を跨いで拡散し、金属結合して一体化することにより接合されます。このため次の3つの条件が必要です。
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- 加圧:両端面の原子間距離を近づけ、金属結合を促進させる。
- 加熱:変形抵抗を減じ、原子の動きを活発にする。
- 圧接時間:圧接端面の原子が全て金属結合する時間を確保する。


❷ ガス圧接継手の種類
ガス圧接継手の原理はすべて共通ですが、施工方法には5種類の工法があります。このうち、燃焼ガスにアセチレン・酸素の混合ガスを用いる工法が3種類、天然ガス・酸素の混合ガスを用いた工法が2種類です。アセチレン・酸素混合ガスを用いる工法には、バーナー操作、加圧力の操作等を手動で操作する手動ガス圧接、加圧力、アプセット量、バーナー操作、燃焼ガスの調整等をすべて自動で制御する自動ガス圧接、手動ガス圧接でふくらみを形成後、ふくらみ部が赤熱状態の時に、ふくらみ部をせん断刃で除去する熱間押抜ガス圧接ですが、現在施工されている工法の90%以上は、手動ガス圧接です。
❸ 主なガス圧接継手関連資料
- 鉄筋継手工事標準仕様書 ガス圧接継手工事(2017年)(閲覧用)
- 鉄筋継手工事標準仕様書 高分子天然ガス圧接継手工事(2018年)(目次)
- 鉄筋の天然ガス圧接工事標準仕様書(案)(2007年)(目次)
- 鉄筋継手工事標準仕様書 ガス圧接継手工事(2009年)本文・英文版(目次)
- 鉄筋継手マニュアル(目次)
- A級継手利用の手引き(電子データ)
溶接継手について
❶ 溶接継手の原理
本協会で取扱う溶接継手は、突合せガスシールドアーク半自動溶接継手を対象としております。鉄筋の溶接継手は、鉄骨の溶接技術を応用して鉄筋を接合する工法として開発されたもので、接合する鉄筋の端面を所定の間隔の隙間を設けて、溶融金属を介して一体とする工法です。なお、溶接継手は鉄筋端面に隙間があるため、溶融金属が流失しないように裏当て材が必要ですが、この裏当て材には、銅製、セラミックス製、鋼製などが用いられています。
❷ 溶接継手の種類
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溶接継手は、シールド方法として、治具内シールド方式と、トーチシールド方式の2種類があります。それぞれの方式に、 裏当て材がセラミックス製、銅製、鋼製などがありますが、セラミックス製と銅製は溶接後、裏当て材が撤去できるので、全周の外観検査が可能です。一方、鋼製の場合 は、裏当て材が残り、全周の外観検査はできません。また、下向き姿勢(梁筋)と横向き姿勢(柱筋)では溶接の難易度が異なるため、それぞれの資格が必要です。
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❸ 主な溶接継手関連資料
- 鉄筋継手工事標準仕様書 溶接継手工事(2017年)(閲覧用)
- 鉄筋継手マニュアル(目次)
- A級継手利用の手引き(電子データ)
機械式継手について
❶ 機械式継手の原理
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機械式継手とは鉄筋を直接接合すのではなく、特殊鋼材製の鋼管(スリーブ又はカプラー)と異形鉄筋の節の噛み合いを利用して接合する工法で、異形鉄筋のみに可能な継手です。鉄筋に生じた引張力は鉄筋表面の節からせん断力として継手金物に伝達され、さらに、継手金物から他方の鉄筋に伝達されるという機構です。このため、引張力を確実に伝達するためには、筒状の継手金物への挿入長さの管理が最も重要ですが、挿入長さ以外に、鉄筋を固定するために、充填材を注入する工法もあり、それぞれの管理項目が定められています。
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❷ 機械式継手の種類
機械式継手には図2の種類があり、主な継手工法の概要については1~4のとおりである。
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1. ねじ節鉄筋継手
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鉄筋の製造段階(熱間圧延)で、鉄筋表面の節がねじ状に形成された異形鉄筋を、内部にねじ加工された鋼管(カプラー)によって接合する工法で、鉄筋とカプラーの隙間にグラウト材を注入して固定する継手工法。
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2. モルタル充填継手
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継手部に挿入した内部がリブ加工された継手用鋼管(スリーブ)と鉄筋との隙間に高強度モルタルを充填して接合する工法。
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3. 端部ねじ加工継手
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鉄筋の端部に摩擦圧接などにより接合したねじを相互に突合せ、長ナットによって接合したのち、長ナットの両端を固定ナットで締め付けて一体とする工法。
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4. 鋼管圧着継手
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異形鉄筋を継手部に挿入した鋼管(継手用スリーブ)を、冷間で油圧により鉄筋の節部に圧着して接合する工法。
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